贅沢な時間。


起きて、仕事して、寝て、起きて、仕事して、寝て、という生活サイクルになって長いのですが、「なにこの慎ましやかすぎる人生?」と激しく疑問に思い、己の馬鹿くさいまでの生真面目さに憤りを感じはじめたので、「明日こそはでっかく(?)遊んでやる!」と思い、就寝間際に「明日でっかく遊べること」をいろいろ考えたのですが、思いついたのは「スタバで読書」だけでした。我ながら慎ましやかです。

スタバで読書。そういうことをしてる人を街中でよく見かけることはありますが、実際したことはありませんでした。というのも僕の読書タイムは移動中の電車の中か、就寝30分前というのが定番だからです。わざわざ喫茶店で読書など、と思っていたのですが、やってみると案外いいものかも知れません。大好きなお茶を口にしながら、落ち着いた空間で、お気に入りの作家の著作の頁をめくる自分だけの時間。あ、なんか贅沢な気がしてきました。さあ行こう。明日行こう。そう思いながら眠りにつきました。

起床してすぐ耳にしたのはザーという雨音でした。カーテンをすけて外界を覗くと水溜りが多数できるほどの本降り。テンションはややダウン。「まあいいや、止んだら行こう」と思って、起きてテレビをつけると「東京は本日、一日中雨でしょう」のニュース。テンションさらにダウン。

それでも男は有言実行。読みかけの内田康夫の著作「靖国への帰還」を手に、傘をさして自転車を漕ぎます(←法律違反)。国分寺駅北口ちかくのスタバに到着すると、西友の駐輪場に停車し、いざ贅沢タイムを味わおうとスタバへと足を運びました。自動ドアを開いて目に飛び込んできたのは、人・人・人。満席でした。よくこのスタバ前を通るのですが、満席になってるのを見るのは今日が初めて。こんな平日の昼下がりに一体何故?と思いながらも満席なのはしょうがない。そこらで時間をつぶしてから来るしかありません。無印良品やキャンドゥを冷やかしながら、半時間後に戻るとちょうど一席だけ空いてました。よし、ここにしよう。

頼んだのはイメージしてたカプチーノなどではなく、抹茶クリームフラペチーノでした。これ、大好きです。抹茶の味わいは勿論、甘すぎない生クリームがなんともいえません。でも、今日は上についてるカバーがうまく外れず、ありえないくらい固かったので「フン!」と力を入れると、生クリームが半分以上机の上にこぼれてしまいました。一体どういう力のモーメントが加わるとこんな惨劇が起こりうるのか。カップのふたを開ける、というその瞬間に生クリームの身に何が起こったというのか。理系の学生にでもこの謎を解いてもらいたいところですが、とりあえず机をキレイにしないと本も読めません。店員さんに言って布巾など貰えばよかったのかもですが、なんとなく恥ずかしいので、スプーンなどが陳列された棚にあったティッシュを大量に使って生クリーム除去作業開始です。ああ・・・このおいしい生クリームが黄土色のティッシュに吸い込まれていく・・・などと感傷に浸りながら作業する僕は、間違いなくその瞬間、地球上で最も非エコな人間だったと思います。

やっと落ち着いて読書の時間到来。「靖国への帰還」はテーマとストーリーがとっても興味深いのですが、肝心の靖国に関する認識や主張があまりにもステレオタイプすぎるのと、「戦後の米軍の占領政策は極めて人道的だった」など、たまに突っ込まずにはおれない噴飯ものの記述があるのが気になる作品です。総合的には楽しめました。同作家のミステリーも読んでみたいと思います。

両隣が中年の外国人さんで、「○x○x△◇○x?HAHAHA!」という具合にその場に居た日本人の1.5倍くらいのデシベル数で終始楽しげにお話されてましたが、読書に没頭するとそれもそんなに気にならなくなりました。店内は人が多かったせいか、全体的ににぎやかだったのですが、それも気にならずに、お茶(フラペチーノ)を口にしながら、好きな本を読んで、そこそこ贅沢な気分を味わえました。

時計を見ると一時間が経過していました。僕は本を閉じてスタバを後にし、駐輪場へと向かいました。雨は依然降り続いていたけれど、仕事の合間にこうして読書の時間を設けることが、それなりに気分転換になっていいのかもしれない、と思いながら気分よく帰路についたのでした。

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榎本よしたか

Author:榎本よしたか
フリーランスのイラストレーター兼法廷画家です。書籍やテレビ番組用に絵を描いています。アコースティックギターと歴史雑学が好きです。

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