「宇宙戦争」の感想。


 遅ればせながら「宇宙戦争」をレンタルして観ました。
 なんだかミソッカスな評判しか耳に聞こえてこなかったので、一体どれ程ミソッカスなんだ?と非常に気になっていたのですが、スタッフロールが流れる数秒前のシーンで納得。こりゃ叩かれますネ。人類誕生以前から生物を一瞬で灰にする光線を放出させるほどの圧倒的科学技術力を持った殺傷マシンを地面に埋め込み、数万年も地球を観察しておきながら○○○て・・・。原作通りのオチらしいのですが、残念ながら説得力がありません

 僕は映画を観た後はネットの書き込みなどをつらつらと読むのが趣味だったりするのですが、やはり凄まじい批評の嵐ですね。「宇宙人の行動の意図するところがわからん」とか「説明不足すぎてなにがおこっているのやら」とか、様々なブーイングが飛び交っています。

 が、この映画は「インディペンスデイ」のような、征服された人類の逆転劇といったアクションものではなく、あくまで天変地異が起こった地上で、レイ(トム・クルーズ)という特に取り得の無い男とその家族の視点からのみ描かれた作品なので、そういう部分で不明な点が多いのは当然だと思います。むしろ「今、どういう状態なのかよくわからない」という状態を巧妙に表現できていたという気がします。一難民の立場で侵略者の意図など計れるハズがありませんし。

 たしかに圧倒的科学力を持つ宇宙人が人間をひとりひとり丁寧に殺していたり、その敵を判別するのが視覚オンリーという設定などは突っ込み甲斐がありますが、「災害が起こったあとの人間の行動」については恐ろしいまでのリアリズムが漂っており、善良な一市民である主人公レイですらヒロイックというには大きく掛離れた行動を取ったりするあたりに、人間のおぞましさといったものを現実的に表現したかったのだな、と思いました。

 ネットの誰かの書き込みで、「刺さったトゲは身体が自然と押し出す、という台詞はラストへの予言」と書かれているのを読み、なるほどと思いました。そういうことを言いたいという大前提があったのなら、このオチもよいかな、と思いなおしたり。

 まあ、「前評判があまりに酷いと逆に擁護したくなる心理」が例に漏れず僕にも働いたのかな、と思った作品でした。もし酷評に辟易してしまって未見の方がいるならば、観て損するほどの作品では決してないと思いますので、是非。

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榎本よしたか

Author:榎本よしたか
フリーランスのイラストレーター兼法廷画家です。書籍やテレビ番組用に絵を描いています。アコースティックギターと歴史雑学が好きです。

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