【映画】思い出話と最近のレビュー


あれは5年ほど前、まだ和歌山市にジストシネマというシネコンが無かったころ、個人経営の小さな映画館で「血と骨」というエゲツナイ映画を見た時のお話。

早めに着いて着席していた僕の隣に、「俺、極道」と顔に刺青でもしているかのようなパンチパーマの男性が座られました。ビートたけし扮する金俊平という破天荒な男の生き様を描いた極めて暴力的な映画であることはテレビCMで承知していたものの、こんな「いかにも」な方が見にこられていて、且つ僕の隣に座られるというのは想定外もいいところでした。大変に居心地の悪さを感じていた僕に近づいてきた男性はまたこれ「俺、チンピラ」と顔に彫られたような風体の輩。紫色のシャツがまぶしいその方は、なんと空いている方の僕の隣に陣取られました。しかも座るや否や両足を前の席の背もたれにドン!とお乗せになられるじゃあないですか。映画という娯楽を楽しみに来た僕に一体これはなんの罰ゲームですか?と思うも今さら席を変わるわけにもいかず、耐えていた僕の前にはなんと、「私、極道の妻」と言わんばかりのオーラを纏った中年のご婦人が参上。僕の席のまん前に座られました。それだけならいいんですけど、その方、頭にもうひとつ頭が乗っているような、なんていうんですか、名付けるなら「超ウルトラ団子ヘア」?な方だったんです。もともとスロープのゆるいこの劇場では前に人が座ると字幕が読みづらい欠点があったのですが、婦人の登場によりスクリーンの1/3が完璧にブラックアウト。両隣の方々の性質を思うと身体を左右に揺らして見るのも気が引けて、仕方なく不動の姿勢で二時間半の長丁場に耐えたのでした。

以来、劇場に足を運んだ際、両隣が普通のカップルとかだったりすると妙に安心する癖のついたよしたかです、こんばんは。そんなわけで久しぶりの映画レビューをしたいと思います。


■「私は貝になりたい」 ★★★★★
いやー世間では中居さんの演技の評判が良くないそうですが、僕はよかったと思います!それに映像が美しい。空襲の後片付けシーンなど、ぞっとする美しさがあります。魅せ方がうまいんですね。物語は予定調和的で泣けはしませんでしたが、実に僕好みでした。BC級戦犯の裁判なんてこんな感じだったんだろうなーと思いながら見ました。石坂さん扮する上官の今際の際演説には首肯せざるを得ない説得力があって実にいい。オススメの一本です。
ただ、一緒に見に行った母親に劇場を出てから「おもしろかったなぁ」と話しかけると、帰ってきた返事はため息と共に出たこの一声、「中居がなぁ・・・」でした。

■「レッドクリフ・パート1」 ★★☆☆☆
ご存知三国志の赤壁の戦いを描いた作品。アジア系イケメン俳優勢ぞろいです。三国志は好きですが、この映画はちょっと・・・。血なまぐさくもわざとらしい殺陣シーンと孔明演じる金城武の必要以上のアップシーンばかり目に焼きついた作品でした。あと、曹操の描き方が酷い。もうちょっと品格あってもよかったのでは、と思います。続編はまあ、もういいかな、な一本。

■「ブラインドネス」 ★★☆☆☆
世界中の人間が失明するというお話ですが、唯一目が見える主人公ジュリアンムーアの行動がダメダメすぎるので見ていて大変イラつく映画でした。もっと他に方法あるだろう。なんでこんなやつらの言いなりになってるんだ?という思いは中盤あたりから爆発。男ならば、絶対してはならないことを、男性登場人物全員がするシーンに至って、一切感情移入できなくなりました。テーマは面白いだけに、あの脚本だけは残念。

■「イーグル・アイ」 ★★★★☆
謎の電話の指令によってトラブルに巻き込まれていく可愛そうな青年のお話。これまた突っ込みどころ満載な映画ですが、単純にアクションとして面白いので見ごたえアリです。前政権に対する露骨な批判精神が見えて思わずニヤリとしちゃいます。

■「まぼろしの邪馬台国」 ★★★☆☆
事前情報ゼロの状態で劇場に赴き、最新鋭のSFX技術を駆使して再現された邪馬台国の映画かなぁと思って見たら、老夫婦が邪馬台国の場所をめぐって四国を旅するハートフルストーリー。180度想像と違ってました。盲目の宮崎康平演じる竹中直人が破天荒すぎて終始違和感を感じましたが、実際はどんな人だったんでしょうね。

■「Ray」 ★★★★☆
いやこれはDVDで二度目なんですが、実にいい。レイ・チャールズの生涯を描いた一本。「決して自分の人生を美化しないでくれ」が本人の希望だったといいますが、金銭トラブル、女性問題、不倫、ドラッグ・・・実にリアルに描かれた男の人生に圧巻です。トラウマの描き方がすさまじい。何度も見てしまう良作です。

■「マダガスカル」 ★★★☆☆
なんとなくDVDで見たんですが、とてもアメリカンな3Dアニメでした。終始明るくて楽しい気分になれます。やたら軍事的な発言、行動を撮るクレバーなペンギン君たちがすごく魅力的です。逆に言うと主人公たちがさほどでもない。ピクサーとの違いはそこかな、と思いました。

■「WALL・E/ウォーリー」 ★★★★★
いやはや、まってました、ピクサーの新作!もうこれ最高ですよ。700年間ひとりぼっちだったウォーリー。CMで見たときは、「え・・・次のピクサー、このガラクタが主人公なの・・・?」と思ったものですが、始まってみるとものの数分で感情移入できる愛らしいキャラクターとしてすっと心に迎え入れられます。魅力的な主人公たち、テンポのいい物語、テーマをこれと決めたらトコトン掘り下げて作られるストーリー、どれもピクサーならではの持ち味を十二分に発揮しており、期待以上の完成度でした。ウォーリーの純粋性は結構泣けたのですが、どのレビューを見ても「ウォーリーで泣いた」というコメントが見当たらず・・・。てめぇらの血は何色だぁ!とまではいかないにしろ、いやこれ感動大作ですよ、本当に。途中でてくる生命体たちがどいつもこいつも魅力なさすぎなのだけが残念です。あと、ウォーリーの友達が「G」という点も、苦手な方には致命的なマイナス要因なんじゃないでしょうか。大スクリーンでリアリティ満点に動き回る「G」を想像しただけで卒倒しそうになる方以外には老若男女問わずオススメできる一本です。


さて、そんなところでしょうか。まだ見た作品がある気がしますが、長くなるのでまた別の機会に。三鷹に引っ越してから映画館も近くなりましたし、先日テレビも購入したので、これからますます映画三昧な日々を送りたいと思います。(←うわぁ、なんか寂しい響き)

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榎本よしたか

Author:榎本よしたか
フリーランスのイラストレーター兼法廷画家です。書籍やテレビ番組用に絵を描いています。アコースティックギターと歴史雑学が好きです。

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