「広島・昭和20年8月6日」について思うこと


広島・昭和20年8月6日」というテレビドラマを見ました。戦中に懸命に生きた三姉妹の物語で、松たか子の熱演がとても印象にのこるよいドラマでした。産業奨励館(原爆ドーム)を実物大で再現し、戦中の町並みをも再現した大掛かりなセットは目を見張るものがありましたし、途中冗長の感あったものの、物語は飽きずに進行し、二時間半テレビに釘づけになりました。僕にはめずらしいことなのです。

 しかし、残念ながら「やっぱりか」と思う演出が多くあり、特にラストの原爆被害の描写にはガッカリしてしまいました。軍人の暴力は知られたところですが、朝鮮人が一方的に被害者であるような描き方には疑問を覚えますし、原爆被害については描写が生ぬるく、以前NHKで放映されていたドキュメンタリーの方がよく描けているなと思いました。また、「偶然」がかさなりすぎるとドラマが白けてしまうのに、なぜか日本の映画やドラマ制作側は平気でそういうことをしてしまうのも残念です。視聴者が「そりゃねーだろ」と思うのが何故わからないのかなぁと思います。「ドラマだから」で片付けて欲しくない部分です。

 エンドロールで被爆者の生々しい写真をアップで公開していましたが、何故それを劇中で表現しないのでしょうか。グロテスクだから?気味悪がられるから?それをラストにもってきたのは、怖がられてもここでならチャンネルを変えられてもいいという製作者の意図があるのでしょうか。だとしたら遺憾です。きちんと描写してこそ「伝えた」ことになると思うからです。

 場所は変わって現在、生き残った三姉妹の弟が「戦争は嫌だと声をあげるのが被害者に対して唯一我々ができることなのです」と中学生に教えるシーンでドラマは終了です。戦争は嫌だ、と声を上げるのは現在ではたやすいことです。僕ならここで、「戦争をしないために何ができるか考えよう」というメッセージを発するところです。ただ、感情的に「嫌だ嫌だ」といっているだけでは回避できないものだということをわからせることが今大切だと思います。

 8月6日や9日、15日が何の日か分からない子供たちが増えているといいます。たかだか60年しかたっていないのに、信じられない思いですが、決して忘れないためにも子々孫々伝えていくことは必要ですし、そのためにこういうドラマや映画を製作することはとても意義があることだと思います。

 そんな僕が次に期待する映画は「男たちのYAMATO」だったりします。1/1戦艦大和がもうすぐ見れる!すげぇ楽しみですわくわく。(←上文台無し)

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榎本よしたか

Author:榎本よしたか
フリーランスのイラストレーター兼法廷画家です。書籍やテレビ番組用に絵を描いています。アコースティックギターと歴史雑学が好きです。

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