京都一人旅。


10日、京都にいってきました。

陰惨な事件の裁判が11日の朝にあり、その法廷画を描くためです。
TBSさんがホテルを用意してくれたので前日入りしたのですが、
せっかくなのでお昼から京都入りし、いろいろ散策してきました。
18年ぶりに清水寺に足を運んだり、京都タワーに上って夕日を眺めたり、
お昼ごはんに京都駅ビル内にある「かつくら」というトンカツ屋さんで
舌鼓を打ったり(ウワサ通り本当においしかった!)、地下街をあるいたり
して過ごしました。

いやぁ、京都、いいですね。
大通りから見た街並みはさほどでもないのですが、路地に入れば
情緒ある風景が堪能できます。都市条例で建物の色などもある程度
定められていると聞きますが、それゆえごった煮の大阪や東京の
ような猥雑さは無く、統一された美しさが伺えます。

清水寺に行くまでに五条坂でバスを降りて徒歩約10分。
茶わん坂や二条坂を上っていくわけですが、
観光地化されているとは言え、この路地はなかなかの風情でした。
いざ寺に入ると外国人の多さに驚きました。
観光客の3分の1くらいがそうじゃないかなと思えるほど。
彼らの目にはこの古寺はどのように映るのでしょうか。

あと、清水の舞台、実際立ってみるとイメージしてたのよりも
あまりに小さく思えて拍子抜けでした。
その場に立つよりも少し離れてみた方がいいものだな、と思いました。
まあ、ギザのピラミッドやスフィンクスなんかも近くで見るとその小ささに
驚くと聞きますし、富士山だって放置されたゴミの多さに辟易してしまう
と聞きます。観光地というものは総じてそういうものなのかもしれません。

僕は寺や神社に行くと、下品な趣味と思われるかもしれませんが
人の絵馬を見るのが好きだったりします。
「交通安全」「無病息災」「家内安全」「世界平和」などの常套句に
混ざって、「今年こそ子宝に恵まれますように」や「お母さんの手術が
うまくいきますように」、「ゆうむがてんごくでげんきですごせますように」
等など・・・人々の持つ切ない望みに胸を打たれるのです。
人間とは可愛らしい生き物だなぁ、とふと思えたりするのが好きなのです。

京都駅までバスで戻り、京都タワーに上ったころはもうずいぶん日も
傾いていました。ちょうど補修工事が行われており、景観が損なわれる
からか、「工事中双眼鏡利用無料サービス中」とかかれており、
夢中になって覗きました。かなり大きく見えるので遠めに見る清水寺や
二条城などの美しさに見とれていました。
半時間くらいすると街並みが一気に夕焼けに染まって行き、
薄オレンジ色の光が格子状に区画された街を美しく包んで行きます。
紅葉が色づいていく様子に少しだけ似ているな、と思いました。

山の稜線に日が完全に沈んだのを眺めてから、京都タワーを降りました。
ホテルに向かい、荷物を置いて少し休んだあと、晩御飯を食べにまた外に
出向いたのですが、烏丸御池のあたりに店が見つからず、東へ東へ歩いて
30分くらい歩いて市役所前でようやく商店がみつかり、安堵しました。

なんとなく、オシャレな店などではなく、中年おじさんがあつまってそうな
焼き鳥屋のカウンターで飲みたい気分だったので、チェーン店「秋吉」に
入ったのですが、意外や意外、若い女の子が数人店で立ち回りしていて
なんだかカウンターでひとりでいるのが妙に恥ずかしくなってしまいました。

無類の鳥好きの僕は「秋吉」だけで大阪、東京で5店舗くらい知っているの
ですが、店に女の子がいるような雰囲気の店はここが始めてでした。
この歳になってあれですが、僕は若い女の子がいると変に緊張して
しまうのです・・・。しかも僕が座ったカウンター席の真後ろが接客する子の
立ち位置らしくすごく落ち着きません。
しかし一生懸命接客している態度は見ていて清清しいものがありました。
言葉使いもしっかりしていて、なにより元気いっぱいの笑顔が素敵です。

「このネギマ、おいしいですね」
「え、あ、はい!ありがとうございます!私もオススメなんです!」
「他になにかオススメはないかな?君の好みでいい」
「えっと、しろやハツなんかもすごく美味しくて・・・」

などという洒落た(?)会話などあるはずもなく、僕はそうそうに焼き鳥を
ビールで流し込んで店を後にしました。

外の風は冷たい。僕はコートのジッパーを一番上まで上げて
帰路に着きました。アルコールの入った頭で考えるのは、これから先の
こと、自分の生き方のこと、あの人のこと、あの日のこと。
結論など、何一つ見出せないのだけれど。


部屋に着くなりシャワーを浴びて、ぼんやりと買ってきたばかりの
発泡酒をのみながらニュース番組を見るともなく眺め、持ち込んだ
ノートPCでメールチェックなどした後、明日の憂鬱な仕事のために
早めに部屋の電気を切ったのでした。

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榎本よしたか

Author:榎本よしたか
フリーランスのイラストレーター兼法廷画家です。書籍やテレビ番組用に絵を描いています。アコースティックギターと歴史雑学が好きです。

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